弁護士紹介・高須順一

高須着席編集済

高須 順一

私が、弁護士になったのは昭和63年のことです。昭和最後の弁護士登録世代です。
当時は、バブル経済が全盛の時代で、社会全体が好景気に湧いていました。しかし、一方で、平常心をもって穏やかに生活することが困難な時代でした。
平成の時代となると、バブルはあっという間に弾け、日本社会は、その後始末に追われることになりました。経済の再生が国家的課題となり、これに関係する訴訟事件も多発していました。私の弁護士としてのキャリアは、バブル経済の清算の過程で積み重ねられてきたと思っています。

私が、経済再生優先判決と名付けた多くの最高裁判例が出されたのもこの時代です。借地賃料(地代)の自動増額特約の効力をめぐる最高裁判所平成15年6月12日判決(民集57巻6号595頁)もその一つですが、当事務所が上告人代理人を務めた事件であり、判例法理の形成に寄与することになりました。

21世紀の法律家を養成するために全国の主要大学に法科大学院が設立されたのも、この頃です。私も法政大学に法科大学院が設立されると同時に教授に就任し、民法や民事訴訟法といった民事関係科目を学生に教えています。教えるためには、まず、自らが学ばなければならない、このことを、身を以て経験することができました。

そして、この10年間は、明治29年に制定された民法財産法について、社会・経済の変化への対応を図ることを目的として行われた民法・債権法の改正作業に大きく関わることになりました。平成の大改正です。民法を使うだけではなく、民法を作ることにも関与することができ、多くのことを学ぶことができました。

時代は令和となりました。この30年の経験を生かして、そして、多くの方々から頂戴した厚情を大切にして、ご相談者様、ご依頼者様の要望に応えて行きたいと思っています。

プロフィール

主な著作・論文

講演・取材等